December 15, 2005

音響合成について

Written by yosuke hayashi | Synthesis

初めまして。林洋介と申します。
意外とここから僕のサイトにアクセスしてこられる方が多いので
何もしない訳にはいきません。

今回、音響合成について普段考えていることを書こうと思います。
とは言っても物理モデル合成の方法などを技術的に解説する、とかではなくて
(そもそも僕にそのような知識はありません)、単に自分の好きな音を作って
それで作曲したい場合にどういう技術や思想が絡んでくるのか、というようなことです。

僕は普段、max/MSPやSuperCollider3といったソフトで音楽を作っています。
これらは特にリアルタイムのパフォーマンスに向いた音響合成言語ということで、
その筋ではとてもメジャーなソフトです。

音響合成。読んで字の如く音の響きを合成する訳ですが、
本当に様々なテクニックがあり、全く勉強が追いつきません。
また、かっこいい音、いい音というのは個人差があるので、
必ずしも理論通りにやればうまくいくというものでもありません。
色を混ぜて色を作るにはルールがありますが、失敗から思わぬ
結果を得たり、独自の配合ルールを作ったりできるのと同じです。
音色(おんしょく)という言葉もあるくらいなので大体想像はつくと
思います。

パラメータを変えれば部分的な変更も可能ですし、骨組みを使い回して
まったく別の印象をもった音を作ることもできます。コンピュータを
利用することでたくさんのパターンを試すことができるのは本当に便利ですね。

音楽というのも考えてみれば複雑な仕組みのもので、例えば机をポンと
一回鳴らしただけでは「音」として認識されるのですが、連続して叩き
続けたり、あるいはその音を録音して5分くらいの長さに引き延ばしたり
すれば「曲」のように思ってしまったりするでしょう。
この辺りの分類はmicrosoundという本に書かれていたりして興味深い
ところです。

max/MSPやSuperCollider3では、どんな音を鳴らすかという定義と、
それをどう時間軸上に並べるかという定義で、作曲を行います。
あるいは時間的な変化でなくキーボードやマウスの入力やセンサーなどを
用いたインタラクティブな要素を取り入れることも多いでしょう。

CDなどのメディアに音声データとして記録されたものを「解凍」するの
ではなく、毎回プログラムの定義に従って音が出る、というこの形式こそが
本当の意味での「再生」だと思いませんか?

次回は実例を用いて説明できればと思います。
よろしくお願い致します。

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